ペット葬儀によく使われる花とは?適さない花についても知っておこう!
最愛のペットが眠る棺に花を供えたいと思う飼い主さんも多いでしょう。ペット葬儀で使われる花は人とは違い、色や花の種類など明確に決められていません。そのため、飼い主さんによってはどのような花を供えていいかわからず困ってしまう方もいるでしょう。そこでここからは、迷いがちなあなたにペットに手向ける花選びのポイントを解説します。
ペット葬儀に使う花選びのポイント
ペットの棺に供える花は人とは違い、仏花(白い菊やユリなど)を選ぶ必要はありません。そのため、基本的には飼い主さんの供えたい花を供えることができます。
しかし、最愛のペットを送り出す手向けの花ならば、よりふさわしい花を選びたいと思う飼い主さんがほとんどではないでしょうか?ここからは供える花を選ぶ4つのポイントを解説します。
ペットとの思い出が詰まった花
ペットの散歩道に咲いていた花や、ドックランに植えられていた花など、思い出深い花は特別なものです。思い入れのある特別な花で見送れば、亡くなったペットもうれしいことでしょう。
一番きれいな季節の花
花にも時期と旬があります。季節の花はその時期にもっとも美しく咲くので、棺に納めればより華やかになります。また、季節の花を選ぶことで記憶にも残りやすくなり、その花を見るたびに亡くなったペットを偲ぶことができます。
蕾ではなく開花した花
棺に入れる花は蕾ではなく、きれいに咲いた花を選びましょう。人の葬儀ではきれいに咲いた花と一緒に故人を送るという気持ちから、蕾より開花した花の方がよいとされ、ペット葬儀でもこの考えは同じです。また、きれいに開いた花を棺に入れることで、華やかに送り出すことができます。
色や花言葉を意識した花
花には花言葉があります。そして花言葉は、同じ花であっても色や本数によって伝えたい言葉は異なります。花言葉を通して、これから旅立つペットに気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
ペット葬儀によく使われる花とは?
ペット葬儀に使われる花は基本的には自由です。しかし、よく選ばれている花はいくつかあります。ここからは、ペット葬儀によく使われる花12選を花の色と花言葉と共に紹介します。
ガーベラ
開花時期が春と秋で、色によって花言葉が違うガーベラは選びやすい花の一つです。中でもおすすめなのが白・ピンク・黄色でしょう。
ガーベラ全体の花言葉は「希望」「常に前進」です。おすすめである白は「希望」・「律儀」、ピンクは「崇高美」・「感謝」、黄色は「究極の愛」・「究極の美」となっています。
赤いガーベラもありますが、ここでは控えた方がいいでしょう。
ひまわり
夏に太陽に向かって咲くひまわり。葬儀でひまわりというとちょっと意外と思われる方も多いでしょうが、ペットの葬儀においては人気のある花となっています。
ひまわりの花言葉は「憧れ」「あなたを見つめている」「愛慕」です。この花言葉を聞けば、人気の理由にも納得でしょう。
カーネーション
カーネーションといえば母の日に贈る花としても有名です。なぜそうかというと、赤のカーネーションの花言葉が「母への愛」となっているからです。
カーネーション全体の花言葉は「無垢で深い愛」となっていますが、色によって違います。ペットの火葬に使用するのにおすすめのカラーは白・ピンク・紫・青でしょう。
それぞれの花言葉について解説していきますね。白は「私の愛は生きています」、ピンクは「感謝」、紫は「誇り」、青は「永遠の幸福」。
どれもペットを送り出すときの花言葉としてはぴったりではないでしょうか。他にも、緑は「癒し」、オレンジは「純粋な愛」、黄色は「友情」「軽蔑」となっています。
スイートピー
香りもよく、淡いカラーで優しい印象を持つスイートピー。全体の花言葉は「別離」「門出」「ほのかな喜び」「優しい思い出」です。
スイートピーも色によって花言葉が変わってきますが、ここで使用するなら白がおすすめです。花言葉は「ほのかな喜び」。
他にも、赤は「門出」、ピンクは「優美」、黄色は「分別」、紫は「永遠の喜び」となっています。
チューリップ
可愛らしい形で人気のチューリップは、ペットの葬儀でもおすすめの花となっています。チューリップの花言葉は「思いやり」。
どうしてもはっきりとした色合いのものが多いので、ピンクや紫などの淡い色がおすすめです。色別の花言葉は、赤は「真実の愛」、ピンクは「誠実な愛」、紫「不滅の愛」。
どれも愛する我が子を送り出すにふさわしい花言葉でしょう。
カスミ草
真っ白できれいなカスミ草は、カラーが強いの花と一緒に花束とされることが多い花です。そんなカスミ草は、今まで紹介してきた花と違い、白一色しかありません。
カスミ草の花言葉は「親切」「幸福」「無邪気」「清らかな心」。こちらもペットの葬儀には人気のお花です。
ユリ
花が大きく、一輪だけでも華やかな印象を与えてくれる百合(ユリ)の花。ユリ全体の花言葉は、「純粋」「無垢」「威厳」です。
色別の花言葉は、白は「純潔」・「威厳」、黄色は「陽気」・「偽り」、赤・ピンク「虚栄心」、オレンジ「華麗」・「軽率」です。色の付いたもにするなら、淡い色合いのものを選ぶようにしましょう。
トルコキキョウ
トルコキキョウ、聞いたことはあってもどんな花かパッと浮かぶ方も少ないかもしれません。トルコキキョウは、どんな場面でも仕様できることから、様々な場所で使用されています。
色や形も豊富なので、実は見たことがある方も多いでしょう。そんなトルコキキョウ全体の花言葉は「優美」・「すがすがしい美しさ」です。
色別の花言葉は、白は「思いやり」、紫は「希望」、ピンクは「優美」となっています。
マム(西洋菊)
マムという花の名前を聞いたことはありますか?本来日本の花である菊が、西洋で人気となり、品種改良されたものです。
菊と言うとお仏花イメージが強いですが、海外においてマムはバレンタイにも使われる花です。そんな可愛らしい見た目のマム全体の花言葉は、「高貴」・「高潔」。
色別の花言葉は、赤色は「愛情」、白は「慕う」となっています。また、小さな花がかわいいスプレーマムの花言葉は「あなたを愛しています」となります。
バーベナ
小さな花が集まって咲く姿が可愛いバーベナは、別名美女桜とも言われています。いろんな色のバーベナがありますが、ここでおすすめするのはピンクです。
そんなバーベナ全体の花言葉は「魔力」・「魅力」です。また、ピンクの花言葉は「家族の和合(仲良くすること)」となっています。
マーガレット
マーガレットは開花時期も長く。可愛らしい見た目もあり、とても人気のお花です。色はもちろん、形もさまざまな種類があるので、我が子に合ったものを選んであげましょう。
マーガレット全体の花言葉は「優しい思い出」・「私を忘れないで」・「信頼」です。色別の花言葉は、白は「秘めた愛」、黄色は「美しい容姿」、ピンクは「真実の愛」です。
ジャスミン
お茶としても飲まれる、香りの良いジャスミンもまた、ペットの葬儀におすすめしたい花の一つです。その香りから「香りの王様」と呼ばれるほど。
白や淡い黄色の優しいカラーなので、色を気にする必要もありません。ジャスミン全般の花言葉は「愛想のよい」・「優美」・「愛らしさ」・「官能的」です。また、色別の花言葉は、白は「温順」・「柔和」・「好色」、黄色は「優美」・「優雅」です。
ペット葬儀に適していない花はある?
ある程度供える花の自由がきくペット葬儀でも避けた方が無難な花はいくつかあります。ここからはペット葬儀に適していない花の4つの特徴とその理由を解説します。
色が濃い花
濃い色の花は、遺骨に色が移ってしまうことがあるので避けた方がよいです。花の色を選ぶならば、淡い色やパステルカラーの花を選ぶようにしましょう。しかし、火葬設備によっては数本程度であれば濃い色の花を供えることができる場合もあります。その場合は一度葬儀スタッフに確認をとりましょう。
樹脂製の造花
造花に含まれるプラスチックなどの樹脂は火葬の時に燃焼時間が長くなったり、ものによっては黒煙や異臭が発生したりしてしまいます。また、造花の材質によっては、造花の燃えかすがお骨に付着してしまいきれいな形でお骨が残らない場合があるので、一緒に火葬する花としては避けるべきです。
トゲや毒がある花や植物
棘や毒がある植物は「苦痛」を連想させてしまうため人の葬儀では控えており、ペット供養においても避けた方が無難です。
しかし、カラフルな色合いで花言葉も豊富なため、バラをお供えしたいという方もたくさんいます。その場合は、茎についているトゲをすべて取ってお供えの花にすれば問題ありません。棘をすべて取るのが難しければ一度お花屋さんなどに相談してみるとよいです。
バラ
バラ全体の花言葉は「情熱」「愛情」「熱烈な恋」などです。赤は「あなたを愛しています」白は「心から尊敬」「純愛」ピンクは「感謝」オレンジは「絆」です。しかし、バラは薔薇の本数や色によって意味合いが大きく変わります。たとえば9本であれば「いつもあなたを想っています」となりますが、15本の場合には「ごめんなさい」と拒絶の意味になるので注意が必要です。
庭に咲いた花
火葬までに時間があり自宅で遺体を安置するときに、庭の花や自生している花を飾るのは控えた方がよいでしょう。庭に咲いている花などは虫がついている場合があり、その虫が原因でご遺体が痛む可能性があるからです。
花は昔から冠婚葬祭に欠かせない物の一つです。ペット葬儀は人の葬儀とは違い「愛しい命を弔いたい」「言葉では伝えきれない気持ちを伝えたい」という願いで弔いの花を選ぶことができます。飼い主さんにとって花を通して気持ちを伝えることは、自分の気持ちを整理する手助けにもなります。自分の気持ちに一番寄り添ってくれる花を手向けの花として選び、最愛のペットのお見送りの一助としてみてください。